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大腸ポリープ

大腸癌のお話しの最後に大腸癌は大腸ポリープからできるとお伝えしました。これはポリープ-癌相関、腺腫-癌相関(Adenoma-Carcinoma Sequence)と言われています(図1)。

日本消化器内視鏡学会のHP(https://www.jges.net/citizen/faq/large-intestine_07)には「大腸がんになる可能性のあるポリープとしては、腺腫とSSL (sessile serrated lesion)とがあります。腺腫は大腸内視鏡検査中に最も多く発見されるポリープで腫瘍です。腫瘍細胞は“勝手に”、そして“過剰に”増えます。結果的に腺腫は自分で”大きく”なり、細胞自体が”悪く”なって、大腸がんになる、と考えられています。手術や抗がん剤などの治療を必要とするような大腸がんの大半は、この腺腫から発生すると考えられています。ポリープ状の腺腫が症状を引き起こすことはありません。症状が無くとも行った大腸内視鏡検査において、この腺腫を発見し、それらを切除することによって、将来の大腸がんの発生や大腸がんによる死亡を大幅に減らすことができると報告されています。したがって、大腸内視鏡検査において腺腫を切除することは、患者さんのメリットになると考えられます。もうひとつ、近年、大腸がんの原因として注目されているポリープにSSLがあります。専門家の意見は一致していませんが、SSLも腺腫と同じように、自分で勝手に大きくなって、大腸がんになると考えられています。実際には大腸がんになるリスクが腺腫と同じ程度かどうかわかっていませんが、切除することにより大腸がんを予防できる可能性があります。」と書かれています。大腸の中に出来るポリープには色々な種類があるのですが大きく分けて腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分かれます。腫瘍性は癌(悪性)および将来癌になる可能を秘めた良性ポリープであり、非腫瘍性は将来癌になる可能性のない良性ポリープになります。ポリープという言葉の印象だと良性という感じもしますがすでに癌が内側に発生しているポリープもあり、そのようなポリープは粘膜内癌と呼ばれる最も初期(早期)の大腸癌です(ステージ0)。つまり腫瘍性ポリープは当然治療すべきですが非腫瘍性ポリープは治療する必要がないわけです。当院ではFUJIFILMの拡大大腸内視鏡を使用しており最高解像度5ミクロンの顕微鏡的な極微細観察が出来るため情報量が多く通常の(拡大観察ができない)大腸内視鏡に比べ非常に高い確率でこの腫瘍、非腫瘍の鑑別が可能です。癌か癌ではないか、腫瘍か非腫瘍か、内視鏡で切除すべきかどうかを瞬時に判定し切除すべきポリープ(腫瘍性)はどんなに小さくとも切除します。当院では院長が考案した経口色素カプセル法で大腸内視鏡検査を行うため非常に高い腫瘍性病変発見率を成し遂げています。この方法は腸管洗浄液飲用の前処置と共にインジゴカルミン原末(食用青色2号:食品添加物)入りカプセルを内服いただき大腸に残った青色の洗浄液のコントラスト効果を利用して病変発見率を高める方法で1995年に日本消化器内視鏡学会賞を受賞しています(Mitooka H,Fujimori T,Maeda S,et al.Minute flat depressed neoplastic lesions of the colon detected by contrast chromoscopy using an indigo carmine capsule.Gastrointest Endosc 41:453-456,1995)。実際の大腸腫瘍性病変発見率(全年齢平均)は一般的には40~50%ですが当院で生涯初めて大腸内視鏡を受けられた患者様の場合69.1%、以前他院で経験があり当院で初めて大腸内視鏡を受けられた患者様の場合71%と非常に高い割合です。そして50代(72%,69.6%)、60代(80%,79.8%)、70代(84.9%,87.4%)、80代以上(100%,92.5%)となり、まず50代以上だと大腸腫瘍がない人は稀なのです(図2)。

大腸癌が過去40年間で6倍に増え、男女合わせた日本人が罹る最も多い癌になっていることが頷けるデータです。経口色素カプセル法を併用し、高解像度拡大内視鏡を使用し、とことん丁寧、丹念に診療したデータですので驚くには当たらないかもしれません。当院のデータをもう少し分析すると大腸腫瘍の発見率、発見個数(50才以上の場合、平均2.4個の腫瘍性ポリープを切除していました)、多発率、腫瘍の大きさは年齢と共に上昇(全平均では大きさ5mm以下73%,5mm以上27%→よく視るとはより小さなものを見逃さないことであり、小さなものを見逃さない姿勢が大きなものを見逃さないことにつながります)、そして腫瘍の分布は年齢と共に右側(大腸の奥の方)に発生する傾向があることがわかります。大腸腫瘍の発生は年齢に依存し、年を取れば取るほど右側に発生しやすくなることがわかります(図3)。

腫瘍性病変を完全に切除し大腸に腫瘍がない状態をクリーンコロンと呼びますが当院は一回の検査でクリーンコロンになることを徹底的に追及しています。まず一度大腸内視鏡検査をお受けください。一度の検査でその後の人生が変わった(好転)方々をたくさん経験しています。そして定期的(数年に一度)に大腸内視鏡検査を受けることにより大腸癌は完全に克服可能になります。今男女合わせて日本人に一番多い(そして日本の女性癌死の第一位である)大腸癌で命を奪われるのは大腸内視鏡検査を受けないからと言えるのです。

 

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