医師(医科・歯科)専用日曜診療開始
[2024.10.18]
内視鏡を始めて40年、今も変わらない信条は一例一例に最高のパーフォーマンスで臨むということ。内視鏡は決して一人で出来るものではない。素晴らしいコメディカルと内視鏡をすると自己のパーフォーマンスが格段に上がることを内視鏡人生の中で幾度も経験した。素晴らしいコメディカルとは内視鏡医の周りで完全に黒子になり内視鏡医自身が内視鏡だけに集中できる環境を造り出してくれる方々のことだ。
40代で勤務医として内視鏡三昧の日々を送っている頃、海星病院に勤務しながら毎週大阪の病院で夕方から内視鏡のアルバイトをしていた。働き方改革など想像すら出来ない時代。内視鏡をしたければしたいだけ思い存分できた。夕方から勤務、午前様は当たり前。下町の病院だったがヤーさんが患者として多くヤクザ病院と周りでは言われていた。田舎もんの私が本当に色んな勉強をさせていただいた。
逃げることなく一生懸命やれば少なくとも患者様にはその気持ちはわかっていただける。そしてヤクザ世界の人々を肌で感じることのできる貴重な経験をさせていただいた。
この病院の内視鏡検査は大体午後7時頃から開始する。終わりは12時~午前1時、朝がた4~5時になったこともあった。検査後は必ず午前様でも検査結果を患者様に説明し帰宅いただいていた。皆様、ここはそういう病院と納得されていた。検査後に結果を説明することは私にとっては決して疎かにしてはいけない医師としての務めであり、その姿勢は今も変わらない(現在検査結果を当日説明しない施設が多いことは本当に嘆かわしい)。
この病院では70代のナースがコメディカルとして私の内視鏡のアシストをしていた。彼女の口癖は‘先生、夜道に日は暮れないからね’、いつも私を励ましてくれた。私もお付き合いしますからじっくりしっかりやってゆきましょう!とっくに引退してもよい年令の当時の彼女の言葉は私の中に一生の宝物として残っている。どんなにしんどくても、どんなに眠くてもやり遂げられたのは彼女の存在なくしては考えられない。
10月6日から医師専用の内視鏡日曜診療を開始した。分析すると当院の患者様の何と20人に一人、6%が医師であり、その初診年令は50代が最も多く、40代、60代がそれに続いた。やはり医師は健康に対する意識が高いと確信した。しかし自分自身の勤務医時代を考えてもそうだが忙しい勤務医がウィークデイに内視鏡検査を受けることはまず不可能であり、内視鏡検査を受けたいのに受けられない医師がたくさん存在すると推測したからだ。
せっかくの日曜診療、私も最高のパーフォーマンスを出せる様、考えうる最高のコメディカルを招聘した。日本消化器内視鏡技師会で重鎮を担う二人(臨床工学技士とナース)、そして当院で最も信頼できるナースの三人。10月6日当日は内視鏡診療を楽しむことが出来た。‘これ知るものはこれ好むものに如かず。これ好むものはこれ楽しむものに如かず’ 孔子の言葉を噛みしめた。
次回は11月24日日曜、次々回は12月22日日曜です。午後から三例のみ。胃カメラ、大腸カメラ(同日ポリープ切除)、胃+大腸カメラ(同日ポリープ切除)、いずれも可能です。
お忙しい医師の方(歯科含む)是非ご連絡ください。
芦屋三戸岡クリニック